皆さんこんにちは。

今回の不定期日記は、E39のスタビリンク交換について紹介させて頂きます。

走行中に異音がするということで入庫されたE39ですが、リフトに上げて異音の原因を調査してみると右リアのスタビリンクがとんでもない事になっていました。

スタビリンクとは、簡単に説明するとサスペンションの上下運動をスタビライザーエンドに伝達して円弧運動に変換することでバラバラに上下運動するサスペンションを制御するための重要な部品のことです。

E39のリアの場合、スイングアーム(ロアアーム)とスタビライザーエンドをスタビリンクで接続し、サスペンションの上下運動をスタビリンクが下から上へとスタビライザーに伝達しています。

何を言っているか「ちんぷんかんぷん?」という方も多いと思いますので、この辺りをイメージし易いようにもう少し簡単に解説しますね。

まず、車のボディとタイヤの間に前後左右それぞれバネが付いていると想像してみてください。

この車を走らせると、路面の段差や凹凸に応じてバネが伸び縮みして上下に揺れますよね。

路面の段差や凹凸は左右均等ではありませんので、この上下運動も当然のように左右非対称な動きになります。

コーナーを曲がれば遠心力による加重移動により同じく左右非対称な上下運動が発生し、車に乗っている人は常に上下左右に揺さぶられることになります。

これでは車の姿勢が安定しないので、左右バラバラに上下運動するサスペンションの動きを制御するために前後それぞれで左右のサスペンションをスタブライザーという姿勢制御棒で繋げている重要な部品なんです。

ということでスタビリンク交換の内容に入りたいと思います。

これが異音の原因となる右リアのスタビリンクですが、下側がスッポリと外れちゃっています。

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交換作業を行った石井主任もここまでの状態は経験が無いとのことで、取り外したスタビリンクを調べてみるとボールジョイント自体外れてしまっていました。

兎にも角にも、お客様がご無事で何よりでした。

左リアの状態を調べると、流石に外れていませんでしたが、揺さぶってみるとボールジョイント部がグラグラとしていて、左も大分ガタツキが見られるようです。

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スタビリンクはサスペンションの構成上、片方だけ新品にするとバランス的に悪くなりますので両方と交換となります。

これは新品のスタビリンクを並べた写真ですが、流石に新品のスタビリンクは綺麗ですよね。

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部品も揃ったという事で、早速交換作業に入って行きます。

スタビリンクは上側スタビライザーと下側スイングアームの2カ所を固定しています。

右リアは下側がスッポリ抜けてしまっている状態ですので、スタビライザーと固定されているナットを緩めてスタビリンクを完全に取り外してしまいましょう。

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スタビリンクが外れたら下側スイングアームに残されたボールジョイント取り外します。

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下側はとても狭い場所にあるため、工具も入りにくくナットを緩めるだけでも結構大変な作業です。

取り外したスタビリンクと新品のスタビリンクを並べてみると、スタビリンクがボールジョイント部から完全に外れちゃっているのがよく分かりますよね。

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走行中の異音は、宙に浮いてた片側が走行中にスイングアームなどに干渉して異音が発生したのでしょう。

これはスタビリンクを完全に外した写真になりますが、スタビリンクの固定箇所がよく分かりますね。

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左リア側も同様に取り外し、新品のスタビリンクを取り付けて行きます。

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スタビリンクのボルトをスタビエンドとスイングアームに差込み、ナットは手で回して仮止めの状態にして左右ともに取付けておきます。

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これはスタビリンクを固定するナットです。左が上側用で右が下側用になり形状が違いますよね。

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下側のスイングアームはアルミ材質の部品となるため、ナット自体にこのようにワッシャーが付いているんです。

スタビリンク側にもワッシャーが付いており、締め付け時のねじ込み防止対策がされているんですね。

これはアルミ製のオイルパンのドレンボルトと同じ理由になりますが、締め付け時にこのワッシャーがつぶれることでスイングアーム側へのねじ込みを防止する訳ですね。

因みにこのスタビリンクの締め付けトルクには規定値があり42Nという値が指示されています。

補足説明はこのくらいにして、仮止めしていたナットを全て締め付けましょう!!

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4本全ての締め付け確認をしてスタビリンクの交換作業は終了となります。

最後に試運転を行い、異常が無いことを確認して全ての作業が完了となります。

単なる異音だけでは、たとえ熟練のメカニックであっても流石に今回のような状態になっていることまで想定することは困難です。

いつもと違う・・・という違和感は、愛車に長く乗られているオーナー様が一番鋭いセンサーを持っていますので、いつもと明らかに違う・・・という違和感を運転していて感じる様でしたら、早めにBMW専門のメカニックに診てもらうことをお勧めします。

 

私達は、長く快適なBMWライフを満喫いただくため、トレーニングを受けたメカニックがメンテナンスさせて頂きます。
他店でBMWをご購入された方でも「Tsutae’s Check Up」でBMWの診断をさせて頂きます。

つたえファクトリーでは、法定12ヵ月点検以上にBMW専用の点検項目を設けた「Tsutae’s Check Up」をご提供しております。この点検内容は、「即交換」「早期交換」「予備交換」と3段階に分けた診断書をお渡しし、今後のメンテナンス計画についてコスト面も踏まえながらメンテナンスさせて頂きます。

私達はBMWを身近に感じているパートナーとして、様々なご要望にお応えして参ります。

 

それでは皆さん、また次回お会いしましょう!!